喫茶店を出ると日差しがきつかった。Yが公園の中へと歩いていく。智美がそれに続くように歩いている。
尿道にプラグを挿入し、膣の中にも突起物。それに加え尿意で普通に歩くだけでもかなりつらい。しかも舌を封じられているので、普通に待ってくださいとかも言えない。
Yは智美に何かを話しかけるわけでもなく、目的の場所に向かって歩いている様子もなく、ただ公園内を普通に一人気ままに散歩しているように歩いている。智美は話す事が出来ないので、Yの散歩について歩く犬のように尿意と違和感に耐えながら付いていく事しか出来ない。
しばらく歩いていると尿意が限界に近づいてきた。コーヒーに利尿剤が混ぜてあったなんて、舌を封じられ味覚もほとんど感じない状態の智美はまったく気づいていない。
(やっぱりコーヒー飲んだからかな。おしっこがもう限界に近いわ。)
尿意でその場で立ち止まる事が増えてきた。それでもしばらくは何も言わず(言えず)立ち止まりながらも何とか付いて歩いていた智美であったが、我慢の限界になりYの腕をつかんで、口の動きで、
[おしっこがしたいの]
とYに告げると、Yは、
『よくわかんないな。』
嘯いて、とりあってくれず、
『この先にいいところあるんだよね。もう少しだから付いておいで。』
といって歩き出す。智美は仕方なくそのまま必死の面持ちでYの後につくように歩き出したが、数十mも進まないうちにその場にしゃがみこんでしまった。
(だめ漏れちゃう・・・。我慢できない。)
しゃがみこんだ智美の方を振り返るように見ながらYは、
《薬効き過ぎかな。もう少し持つと思ったんだけどな》
という思いながらも言葉では、
『もう我慢できないの?だから、そうならないように先のおトイレ済ませておきなよって言ったのに。』
「おえんああぁ。」(ごめんなさい。)
《口は動くから少しくらいの母音の発音くらいは出来るんだ。》
智美のたどたどしい発音にYは笑みを浮かべながら、
《顔色悪いな。かなり限界かな。本当はもう少し先の障害者用トイレで作業と思ったんだけど、急がないといけない感じだし、そこまでは歩けそうにも無いな。一時的にこの辺で茂み探してするしかないかな。》
と思って周りを見渡し目星をつけて、
《大丈夫?あと少しだから頑張って。》
と言いたいのを、呑み込み、
『仕方ないやつだな。そこの茂み陰まで肩貸すからそれくらい頑張って歩きなさい。』
「あぇ」(はい)
また、たどたどしく発音がままならない返事をする智美をみてこみ上げてくる笑いをこらえながら、手を差し出して智美を立ち上がらせ、肩を貸すかたちで腰に手を添えながら歩き始める。
《ヒールを履いているのもあるのだろうけど、智美のほうが高いな。やっぱり手足4本折りたたんで拘束して四足で歩かせたいよな。》
等と思いながら周りの様子を見ながら、人通りがない瞬間を見計らって智美を誘導し都道脇にあたる木の生い茂る場所と入っていく。
《木が生い茂っているけどそんなに密集しているわけじゃないからやっぱり周りから完全に隠すのは無理か。車道側には視線対策として目隠しとして植えられている生垣があるおかげで、立っている常態でも上半身は見えるけど下は見えないだろう。公園内の通路から見えないようの道路側に向かせて太目の木を背負わしてするしかないかな。智美に膝上くらいのスカートはいてくるように言っておいて正解だったな。》
とか考えながら、公園通路から離れた車道近くの奥まで進み、周りを見渡す。
『ここなら何とか、なるかな。本当は障害者用のトイレとかで装着とかするのを考えていたんだけど、人目もある外で、おしっこしたいなんてやっぱり智美はマゾだね。』
「うぅ~」
(そんなこと言われてももう限界・・・。)
智美は早く出した気持ちのほうが勝ってしまって、
(お願いおしっこしたいのださせて。)
言葉に出来ないもどかしさを目で訴えながらYを見る。
『緊急とはいっても公共の場所に、そのままおしっこ垂れ流すのは公衆衛生上よくないからこれ付けてあげるね。』
(そんなこと言わないで出させて、嗚呼何でもいいから早くして~)
『まず一つ目は』
(一つ目?一つ目って何?早く出させてよ。)
『ちょっとその衣装にはダサいかな。これわ。』
(そんなのどうでもいいから早く)
と笑いながらYが取り出したのは、ベルトに止めるペットホルダーにぷら下げた空のペットボトルで、中にはストローが二本刺さっている。蓋の部分には丸いボールのようなふたが付いている。
尿意に耐えている智美にはその説明なんてどうでもよかった。
『まずはこれを腰につけてもらってホルダー内側から伸びたチューブはスカートのウエスト部分の締め付けから中に通してチューブの先に弁の付いた金具を取り付けて尿道口に取り付けるって寸法ってわけ。』
(そんなのどうでもいいよ。早くおしっこさせてよ。おしっこしたいよう。)
『それで、二つ目がこの膣圧感知型のディルドさ。元々智美がオリジナルで考えたものと別バージョンを考えて注文しておいたんだよね。さっきのボトルとペアに使用できるように。』
(分かったから早く出させて~)
『簡単に説明するとだね、ある程度きっちり締め付けていないと尿の弁は作動しないんだよ。』
(もう限界、もう漏らしちゃっていいから出しちゃえ・・・・・)
『つまり意識してディルドを締め付けていれば弁が開くってことだね。』
「いぃ~!」(ひぃ~)
限界で何とかおしっこを出そうとした際に、引きつった感じで声が出たタイミングがまた悪い。
(出せないよ~)
『いぃ~か喜んでくれて僕もうれしいよ。本当は個室でするのならこのボトルではなく、こっちのアナルプラグを使う予定だったんだけどね。』
(そういう意味じゃない。今はおしっこがしたいのよ。死んじゃうよ。)
『アナルプラグの説明もしておくと。膀胱からポンプで押し出された尿が最初アナルプラグを膨らませていくんだけど、プラグの限界サイズまで膨らむと余剰の尿は腸の中に流れ出るように切り替わる仕組みなんだ。つまりウンチがしたくなった時点から尿の浣腸が始まるという。しかもプラグ膨らませたり、浣腸をするのは智美が自分の意思でしているってことになる。ディルドを締め付けないと弁は開かないんだからね。画期的な発想でしょ。まあこのアナルプラグには後で付け替えてあげるからさ。』
(お願いよ~笑ってのんびり話してないで早くして~膀胱が破裂しちゃうよ)
『切羽詰っているのに、ゆっくりと話をしちゃっていたかな。少しは出さないとまずいからね。尿は全部出しちゃおうか。膀胱にバルーンがあるからそんなに多く溜まってないだろうしね。』
(うう、早くして膀胱が壊れちゃう・・・)
木に持たれかかり震えながら必死に尿意に耐えている前で、Yが装着する器具のセッティングをし始めた。まず特殊弁の付いた器具に予備のペットボトルを繋いだ時点で、Yは再び周囲を見回し人目がないことを確認した上で智美のスカートの裾から手を入れて智美の下着をずらした。
(はやく~)
下着につけたナプキンから透明な粘着質っぽい液体がスカートの中へと続いている。Yはニヤっとして智美の目を見て、
『何で、濡らしているの?変態さんだよね智美は。』
(・・・・・・)
尿意が切羽詰っていても羞恥心は多少残っているかのように智美の顔が赤くなる。
『まあ、そういうことはあとにおいておくとして、先にチャッチャと作業を済ませちゃうね。』
(おねがいします。はやく~)
金具を尿道口に固定する。これで尿道プラグと接続は出来たあとは電源があればポンプは作動する。
『次はディルドだね。挿入には困らないくらい濡らしているから潤滑剤もいらないね。』
(・・・・・・)
電源は挿入するプラグに入っているのでプラグを挿入しなければ排出ポンプは作動しない。ディルドの底部にあるメモリをFにしたあとYは顔を上げて、
『こういう時は、なんて言うのかな?』
と言って智美の目を見る。
「おおうういえうああい。」(挿入してください。)
考えてる余裕はないはずなのに煽られる言葉にも翻弄されている。智美の顔が、これ以上赤くならないくらいに赤くなった。その少し恥らう姿に満足した彼は、
『何言ってるかわかんないけど、まあいいや。』
と言って、もう一度周囲を確認して、ディルドを躊躇なく挿入した。
(膀胱が押される~~壊れちゃう)
「うぅ~~」
少し高めの智美のうめき声が上がる。彼は慌てて周囲を見回したが誰もおらず胸を撫でおろした。
『声出しすぎだよ。智美』
と軽く叱咤し、尿道プラグと特殊弁の電源ソケットにディルドについている電源ピンプラグを接続し固定した。
電源が繋がった瞬間、予備のペットボトルの中に勢いよく尿が溜まっていく。
我慢の限界だった尿意が開放され、少しは周りの状況が目に入るようになってきた。智美の目には車道の車が見える。車が信号待ちで止まっていて、その車の運転手が智美のほうを見ているのが見えた。
「いぁ!!」
思わず声が漏れた。それに気付いて智美のほうを見上げ、智美の視線の先へと振返る。Yの視線からは特に生垣が見えるだけで何も見えない。
『何が見えたか知らないけど、僕の視線からは何も見えないから大丈夫だよ。向こうには見えてないよ。智美の下半身は。』
と安心させるように、言ったのかと思いきや、
『まさか、こんなに大量に立ちションしているなんて誰も思わないよね。』
と、追い討ちをかける。その言葉がフラッシュバックされ智美が唇をかみ締めながら真っ赤になってうなだれるように下を向いた。
しばらくして、智美の尿が出終わったのを確認したYが、ディルドの底部のメモリを0にする。弁が閉まった。特殊弁に繋いでいるパイプを外し、新たに腰にペットボトルを付けそのパイプをウエスト部分からスカートの中へ入れ特殊弁へと繋いだあと、底部のメモリを2設定にして、
『はい、済んだよ。それにしても、500ml入るペットボトルに5分の3近くも溜まっているよ。まだバルーン分の300ml出せてないのによく貯めていたもんだね。普通だとあふれていたね。』
と笑って話しながら尿の溜まったペットボトルを持って立ち上がった。
智美の尿意は治まっていない、相変わらずおしっこはしたい感じが残っているが先ほどのように切羽詰った感はない。ただ一度限界まで我慢した為か、まだおしっこはしたくてたまらない状況に苛まれている。
『弁のスイッチは入れているから、おしっこしたくなった膣締め付けると抜けるからね。』
《智美にはポンプの設定は説明していないけど、Fは締め付けしなくても全快で弁が開く。0にすると弁は締め付けをしてもまったく開かない。締め付けで弁が作動するレベルを1~5までに設定しているんだけど、今回は二番目に量が出来にくい2に設定しておいた。頑張って締め付けても普段の状態で尿が腎臓から溜まる量より少し多いくらいの量しか流れない設定だから、普段の状態でもずっと締め付けていないと尿が溜まっていくって寸法。利尿剤の効果考えると確実に溜まっちゃうよね。(笑)また限界がきたらさっき説明したアナルプラグの挿入を懇願させてみるかな。(笑)》
智美は何か言いたげにyを見ている。
(私の下着は?下着は履かせてくれないの?)
そう聞きたいのだが話せない。Yはその視線が何を言いたげなのかうすうすとは感じていながら無視をして、
『さて尿意も解消できたし、散歩を続けようね。おしっこしたくなったらディルドを締め付けるんだよ。せっかくみんなに見てもらえるように腰にぶら下げてあげたんだから。智美のおしっこ見てもらいながら歩こうね。』
と言って公園内の通路へと智美を連れて戻っていった。
作:Satomi
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